圧縮率8割も!? 相続対策の意外な方法とは

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(写真=Thinkstock/Getty Images)

 資産家には、様々な相続税対策の提案が持ち込まれる。ハウスメーカーからは賃貸アパートの建築、マンション販売業者からはタワーマンションの購入といった具合だ。どれも一長一短あるが、相続税対策としては、①収益性、②換金性、③節税効果の3つのバランスを保ったものが望ましい。そこで今回は、このうちの節税効果にスポットを当て、どのような対策をとるべきかを考えてみたい。

節税効果の要因

 節税効果は2つの要因から生じる。1つ目は「制度上規定された評価減」によって生じるものであり、2つ目は「市場価格と相続税評価額のギャップ」によって生じるものである。

 1つ目の「制度上規定された評価減」とは、賃貸アパートに見られるようなもので、建物に規定された借家権割合による減価と、土地に規定された貸家建付地による減価を指す。2つ目の「市場価格と評価額のギャップ」は、タワーマンションの高層階が例としてわかりやすいだろう。タワーマンションの各住戸の評価額は、2階であろうと最上階であろうと、同面積であれば評価額は等しい。しかしタワーマンションの各住戸の市場価格は、高層階ほど高くなる。そのため、価値の高い高層階の住戸が課税上低く評価され、節税効果が生じることになる。

理想的な節税効果をもつ不動産は?

 そこで「制度上規定された評価減」と「市場価格と相続税評価額のギャップ」の双方が備わった不動産であれば、抜群の節税効果が見込めることになる。この条件を満たす不動産の具体例としては、区分所有オフィスが挙げられる。

区分所有オフィスの利点

 区分所有オフィスは賃貸物件のため、「制度上規定された評価減」として、建物には借家権割合による減価が適用され、土地には貸家建付地による減価が適用される。

 区分所有オフィスの収益価格も他の収益物件と同様に、「収益価格=純収益÷利回り」の関係式で求められる。分子の純収益は、賃料が上がるほど大きくなる。また分母の利回りは、リスクプレミアムが下がるほど小さくなる。一般的に都心部のオフィスの方が賃料単価は高くなるため、分子の純収益が大きくなる。また都心部のオフィスの方が空室リスクや賃料下落リスク等のリスクプレミアムが低いため、分母の利回りが小さくなる。そのため、同規模の区分所有オフィスであれば郊外よりも都心部の物件の方が収益価格は高くなる傾向にある。

 一方でオフィスビルの建物の相続税評価額は、建築費をベースにして決まる。郊外と都心部において建設単価に大きな差はない。また、土地の評価額は、郊外も都心部も路線価評価や貸家建付地評価により一律の減価が行われる。そのため都心部の区部所有オフィスは収益価格が高く算出されることにより、「市場価格と相続税評価額のギャップ」が相対的に大きくなる。

圧縮率8割の物件もある優等生

 このように、都心部の区分所有オフィスは「制度上規定された評価減」と「市場価格と相続税評価額のギャップ」の2つを兼ね備えた優等生である。このため、資産の圧縮率が8割近くにもなる物件も存在する。

 タワーマンションを人に貸せば「制度上規定された評価減」を得るという点では同じだが、タワーマンションにはファミリータイプの住宅が多い。ワンルームに比べると賃料単価が低いため、貸すことで逆に市場価格を下げてしまうことになる。これが、タワーマンションが大型ビルの区分所有オフィスに及ばない理由だ。

3拍子そろった優等生に注目!

 以上のことから、区分所有オフィスが高い節税効果をもっていることはおわかりいただけただろう。さらに収益性と換金性をも備えている点で、賃貸アパートやタワーマンションよりも優れている。①収益性、②換金性、③節税効果の3拍子がそろった区分所有オフィスは、これからさらに注目されていくだろう。

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