あなたは大丈夫? 誰からも好かれるリーダーになるには?

リーダー
(写真=PIXTA)

リーダーシップの定義は多岐にわたり必ずしも明確ではないが、日本におけるリーダーシップは「統率力」に近く、経営においては社員を引っ張るなど、「カリスマ経営者」がイメージされることが多いのではないだろうか。したがって、自分が先頭に立って引っ張るタイプが優秀なリーダーとみなされる傾向にあったが、最近では「サーバント(支援)型」といわれるリーダーシップにも注目が集まっている。これは「ダイバーシティ・マネジメント」への関心の高まりとも密接に結びついているようだ。

支援型リーダーシップとは「上司が部下を支援すること、すなわち縁の下の力持ちの役割を果たすことで、チームを目標達成に導くための行動」を指す。一方、ダイバーシティ・マネジメントとは「多様な人材を活かし、その能力を発揮することで経営上の成果を上げること」を指す。

最近は日本においても、女性や高齢者、外国人など多様な価値観を持つ人材を積極的に活用することが企業戦略として求められている。だが、実際のところ、日本企業はみんなが同じ行動をとる「集団行動」は得意だが、それぞれ違った役割を機能させる「チーム行動」は苦手ということがうかがえる。トップダウンではなく、よりフラットな組織のなかで、多様な人材をマネジメントできるリーダーが求められているのではないだろうか。

リーダーに求められる10の資質

リーダーに求められる資質はさまざまだが、日本サーバント・リーダーシップ協会によると、支援型リーダーシップに求められる資質として以下の10の特性が挙がる。

1. 傾聴
相手が望んでいることを聞き出すために、まずは話をしっかりと聞き、どうすれば役に立てるかを考える。また、自分の内なる声に対しても耳を傾ける。

2. 共感
相手の立場に立って、相手の気持ちを理解する。人は不完全であることを前提に立ち、相手をどんな時も受け入れる。

3. 癒し
相手の心を無傷の状態にして、本来の力を取り戻させる。組織や集団においては、欠けている力を補い合えるようにする。

4. 気づき
鋭敏な知覚により、物事のありのままに見る。自分に対しても相手に対しても、気づきを得ることが出来る。また、相手に気づきを与えることができる。

5. 納得
相手とコンセンサスを得ながら納得を促すことができる。権限に依らず、服従を強要しない。

6. 概念化
大きな夢やビジョナリーなコンセプトを持ち、それを相手に伝えることができる。

7. 先見力
現在の出来事を過去の出来事と照らし合わせ、そこから直感的に将来の出来事を予想できる。

8. 執事役
自分が利益を得ることよりも、相手に利益を与えることに喜びを感じる。一歩引くことを心得ている。

9. 成長への関与
仲間の成長を促すことに深くコミットしている。一人ひとりが秘めている力や価値に気づいている。

10. コミュニティづくり
愛情と癒しに満ち、人々が大きく成長できるコミュニティを創り出す。

リーダーシップを身に着けるにはどれも欠かせない要素となるが、特に相手の話をよく聞き、コミュニケーションを重視すること、そしてメンバーに対して謙虚に接する心がけが肝要といえそうだ。

リーダーが信頼を失う4つの罠

リーダーシップを発揮するためには信頼関係を築くことが大切で、好かれる上司になるのか、嫌われる上司になるのかも、信頼の有無にかかっている。リーダーが信頼を失うことにつながる、陥りがちな罠として以下の4つが知られている。

1. パターン化の罠
自分にとってわかりやすい、もしくは都合の良いようにメンバーの性格などをパターン化して判断すること。Aさんは「ポジティブ・シンキング」、Bさんは「マイナス思考」などと類型化してしまうことで、その人が本来もっている多様性をひきだせなくなる。

2. 類似性の罠
自分が既に知っている人との類似性から判断すること。知人であるAさんに似ているBさんは、似ている部分は認識されるが、違う部分については見落とされがちとなり、個性が埋没してしまう。

3. 二者択一の罠
すべてにおいて白黒をはっきりつけてしまうこと。仕事に対する向き・不向きなどについて、1かゼロかで判断してしまうことで、可能性が限定されてしまう。

4. ステレオタイプの罠
「年寄りは気難しい」、「最近の若者は礼儀をしらない」など、真偽はともかく一般的によくいわれていることを特定の個人にもあてはめること。その人の個性を見失うことになり、また個性を発見する努力を怠ることにもなる。

リーダーは、メンバーのうちに秘めた可能性を引き出し、能力を最大限に発揮させることで、チームを目標へと導くことができる。そのためには、共感し、ともに納得することが前提となるが、先入観や固定観念、短絡的なものの見方は信頼関係を損なうことになりかねないので気を付けたい。

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