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相続税対策に「オフィスビル投資」が注目される理由

2016,07,11

Office
(写真=PIXTA)

 2015年夏ごろから首都圏でマンションの空室率が急速に悪化している。当時の空室率は30%程度だったが、2015年1月からの相続税の基礎控除額引き下げにともない、地主層のアパートの建設需要が盛り上がり、空室率が急速に上昇したことがうかがえる。

 日本の総人口はすでに減少局面に入っており、需給関係でいえば供給過多が続く状況といえる。不動産投資の物件はアパートやマンション、オフィスなどざまざまだが、オーナーはどのような物件を選択すればいいのだろうか。

空室率が進む住居物件

 不動産投資というと、マンション(住居)が代表的な収益不動産として挙がる。しかし、昨今首都圏のアパートの空室率が上昇傾向を促す内容の新聞記事が掲載された。(2016年6月1日付日本経済新聞)

 この記事によると、3月の神奈川県の空室率は35.54%と、2004年に調査を始めて以来、初めて35%台に上昇している。また、東京23区は33.68%、千葉県は34.12%と、空室率の適正水準とされる30%を3~5ポイントほど上回っている。一方埼玉県は30.90%、23区は31.44%と比較的安定した水準を維持しているという。このように、同じ東京圏(東京、神奈川、埼玉、千葉)であっても立地に難があると、入居者を確保するのが厳しい状況のようだ。

賃料の上昇続くオフィス物件

 その一方で、同日の日本経済新聞に、オフィス賃料の上昇についての記事が掲載された。

 その内容は、英不動産コンサルティング大手「ナイト・フランク」がまとめた調査によると、東京の1~3月期のオフィス賃料は2015年10~12月期に比べて3.4%上昇し、東京のオフィス賃料の上昇率がアジアの主要19都市で最高となったというものだ。企業収益の改善に伴う投資意欲の拡大を受け空室率が低水準で推移し、オフィス需給の引き締まりが鮮明になったことが背景にあるとしている。

 東京のオフィス賃料は前年同期比でも9.1%上昇しており、上昇基調が明確になっている。ナイト・フランクは「向こう1年も上昇を保つ」と予測している。

「相続税対策」に効果的なオフィスビル・商業ビル

 このような状況下で、オフィスビル投資で相続税対策を考える投資家も増えている。

 オフィスビル用地は「貸家建付地」で評価され、更地や駐車場の場合と比べ2割前後相続税評価額が下がる。また、建物は固定資産税評価額で評価され、建築コストの約6割前後になる。それが相続税の圧縮分となるのだ。さらに、たまった賃料収入を「納税資金」として使うことができる。オーナーが被相続人の場合、累計の賃料収入は当然のことながら相続続対象財産となり増えていくのだが、納税の「しやすさ」は大幅に高まる。

 最近では、いきなり1棟オフィスビルを所有するのではなく、区分所有オフィスを活用した相続税対策も出てきている。例えば同じ都心でも、20坪の立地に建つビルを1棟所有するよりも、200坪10階建ての1フロア(土地持ち分20坪)を所有する方が資産価値の上昇に繋がりやすい。まとまった大きな土地の上に建物が建つため、坪単価が上昇しやすいためだ。

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 今までのように、相続税対策としてマンションを持つだけでなく、オフィスビルのワンフロアを所有する方法もあることも選択肢の一つと考えてみてはいかがだろうか。

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