相続税対策に都心の不動産が適している理由とは

(写真=cha cha cha studio/Shutterstock.com)

財産や相続した後継者を悩ませる相続税。2015年の税制改正で相続税の税率が引き上げられるなど、国は富裕層からの徴税強化に余念がない。そこで、相続税対策として活用したいのが不動産だ。相続税対策に都心の不動産が適している理由を見ていこう。

2015年相続税改正のポイント

・ 基礎控除の減額
2015年(平成27年)の改正ではまず、基礎控除が減額された。改正前は「5,000万円+(1,000万円×法定相続人の人数)」まで控除されていたものが、「3,000万円+(600万円×法定相続人の人数)」となり、相続税を申告しなければならない層が増えた。

・ 税率の改正
まず、相続税の税率区分が6段階から8段階に変更された。そして、2億円超から3億円以下の部分は40%から45%へ引上げられ、6億円超の部分は50%から55%に引き上げられた。

・ 小規模宅地の特例の拡充
一方で、小規模宅地の特例については適用範囲が広がった。この特例は、被相続人または被相続人と同一生計の被相続人の親族が事業用または居住用に使用していた土地に対するもので、要件を満たすことができれば、限度面積までの部分について評価額を50%~80%減額できる。

改正前は限度面積が240平方メートルだったものが、330平方メートルまで適用されるようになった。
また、特定居住用宅地等240平方メートル、特定事業用等宅地等400平方メートルのうち、合計400平方メートルまで適用可能だったものが、特定居住用宅地等が330平方メートルに拡大され、合計適用面積も730平方メートルまでとなった。このほか、未成年者や障害者に対する控除なども改正されている。

現金より不動産のほうが節税効果は高い

相続税が課税される際、まずは相続財産の評価額を算出する。現金や預貯金、株式などは時価での評価になるが、不動産は路線価または固定資産税評価額を元に算出するため、土地も家屋も取引価格よりも低い額になる。

● 1億円を子ども2人に相続させる場合
1億円 – ( 3,000万円 + 600万円 × 2 ) = 5,800万円となり、一人当たりの税法定相続分に応じた取得金額はその半分の2,900万円になる。さらに、3,000万円以下の場合の相続税の計算は、税法定相続分に応じた取得金額 × 15% – 50万円となるので、この計算式に当てはめれば、1人あたりの相続税は、2,900万円 × 15% – 50万円 = 385万円だ。

1億円で家屋を買って相続した場合だと、固定資産税の評価額(時価の約70%)が適用されるため、1億円 × 70% = 7,000万円が評価額だ。ここから先ほどの計算式に沿って1人あたりの相続税額を計算すると160万円になる。なお、土地を買った場合は路線価が適用されるため、一般的に時価の80%程度になる。

都心物件は流動性が高く、需要も底堅い

歴史的な低金利時代の日本では、1億円を預金で預けていても利息は微々たるもの。それよりも節税効果が高く、利回りの良い不動産を保有する方が相続税対策に有効であることがお分かりいただけるだろう。

ただ、「相続対策のために不動産所有を」と言っても、空いている土地にむやみにアパートやマンションを建てたりしては、後悔のもとだ。そもそも不動産自体の価値が低下したり、収益を生まない物件では意味がない。

そこで、相続税対策としておすすめしたいのは、流動性が高く資産価値の高い都心の物件だ。2020年の東京五輪を控えて都内の不動産価格は上昇傾向にあり、立地の良いオフィスビルや単身向けのマンションなどには底堅い需要がある。都心の区分所有オフィスなら評価も下がりにくいのだ。

相続税対策で不動産を資産ポートフォリオに

保有時の収益化と相続税圧縮を同時に実行するには、都心の不動産活用が適している。預貯金や株式だけでなく、不動産をポートフォリオに組み込んだ相続税対策を進めてみてはいかがだろうか。

イベントスケジュール