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東京駅周辺の再開発が進む!三菱地所も目論む国家戦略特区の恩恵とは?


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(写真=PIXTA)

 東京駅周辺がまだまだ変わろうとしている。2022年には三井不動産が高さ245m、地上45階、地下4階の超高層ビルを、2024年には東京建物が高さ250m、地上54階、地下4階の超高層ビルをそれぞれ竣工させる計画をしている。東京駅の八重洲口側には今後、大型ビルが続々と竣工し、その様子が大きく変わることが予想される。このような中、2015年8月末に三菱地所が東京駅日本橋口前の常盤橋街区再開発プロジェクトを発表した。丸の内の大地主である三菱地所が、いよいよ八重洲側にも本格的に乗り出してきた。

開発が続く大丸有

 東京駅周辺は大手町、丸の内、有楽町というビジネスエリアがある。これらの街を称してこのエリアは俗に大丸有(ダイマルユウ)と呼ばれている。数年前から、八重洲や京橋も含むこの大丸有エリアでは大規模開発が続いている。この大丸有の開発の熱が冷めないのは東京駅に近接しており立地のポテンシャル高いという理由の他、国家戦略特区に指定されているという背景が大きい。では、国家戦略特区とはそもそもどのようなものであるか、少し詳しく見ていこう。

国家戦略特区は国が主導するのが特徴

 国家戦略特区とは、今の自民党政権が推進している経済特別区域構想のことだ。国家戦略特区は、国が自ら主導して、民間・地方公共団体と一体となり、規制緩和や税制優遇などの大胆な規制改革を実現することを目指している。安倍政権の成長戦略の中核の一つで、東京圏の国家戦略特区は世界で一番ビジネスのしやすい環境整備の推進を掲げ、国際的なビジネスを支えるため、グローバルな企業や人材の受け入れの促進を目指している。

超大型オフィスの続々竣工で何が変わるか

 では、国家戦略特区を皮切りに、東京駅周辺はどのように変わっていくのであろうか。東京駅周辺の開発の特徴は、容積率の緩和によりワンフロアの面積が大きい超大型オフィスが乱立することだ。丸の内エリアの丸ビルや新丸ビルなどの大型ビルと同等規模以上の超大型オフィスが、大手町や八重洲エリアにも続々と登場する。
超大型オフィスは賃料も高く、大企業入居することが多い。現時点では八重洲側には多くの中小ビルが残り中小企業の入居も見られるが、これらが超大型オフィスに代わることにより中小企業と大企業の入れ替わりが生じることが予想される。また、丸の内エリアには外資系企業も多く入居しており、これらの外資系企業も大手町や八重洲エリアに勢力を拡大していくものと思われる。

予想されるのはストロー現象

 日本で最も立地の良い東京駅周辺は、超大型オフィスが次々と誕生してもテナントリーシングは順調に進むであろう。しかし、東京といえどもテナントの絶対数は限られているため、都内の大手企業が東京駅周辺に吸い寄せられてしまう可能性がある。これはお盆に広がった水をストローで中心部に吸い上げるようなイメージに似ていることから、ストロー現象と呼ばれる。例えば、現在、江東区や中野区の大型オフィスに入居している大企業が、ストロー現象によって中心部に移転する可能性は十分にあり得る。

 よって、今後の首都圏の開発としては、東京駅を中心に勝ち組と負け組が明確化することが予想される。そのため郊外ではデータセンターやテレフォンセンターなどの適材適所の賃貸ニーズ応じた開発がますます重要になってくる。今後の首都圏の開発は、東京駅周辺の真似ではなく、地域の実情に応じたきめ細かな開発という観点が見直されていくだろう。

大丸有には今後も期待

 今後、国家戦略特区により、東京駅周辺はますます成長していくことが予想される。大丸有はこれからも日本の不動産市場を牽引していくエリアと言ってもいいだろう。大丸有には今以上に国際的な街となることで、これからも日本の不動産を引っ張ってくれることを期待したい。

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