今、名古屋が熱い!名古屋のオフィス市場の今昔

(写真=Basico/Shutterstock.com)

今、名古屋のオフィス市場が熱い。2017年にはJRゲートタワーとグローバルゲートという大規模ビルが竣工したが、需給は悪化せず空室率は低下傾向を維持している。

この背景にある要因は何なのか。また、東京のオフィス市場の見通しはどのようになっているのか。ここでは、名古屋と東京のオフィス市場を取り巻く状況を解説していく。

名古屋のオフィス市場は堅調に推移

名古屋のオフィス市場は、堅調に需要が拡大している。三幸エステートの発表によると、2017年12月の空室率は5.25%で、前年同月の6.51%から順調に低下している。

2015年に大名古屋ビルヂングとJPタワー名古屋、2016年にシンフォニー豊田ビル、2017年にJRゲートタワーとグローバルゲートといったように、2015年から2017年にかけて名古屋駅周辺では大規模ビル開発が行われた。2018年以降も大規模ビルは引き続き開発が進められるが、新規供給は減少する見込みである。

これら新築大規模ビルのテナントは、市内中心部からの移転が中心となっている。また、郊外からの地場企業が移転するケースも多かった。

このように、名古屋のオフィス市場が堅調である背景には、高水準の人口流入がある。ものづくりの街である名古屋の製造業は、好調な業績が続いている。住民基本台帳人口移動報告によると、名古屋市への転入超過数は+4,874人と高水準だ。なかでも20~24歳の男性の割合が高いのが特徴となっている。

2020年まで賃料の上昇が続く見込み

名古屋のオフィスは、2018年以降に新規供給が一旦落ち着くため、需要も手堅く推移することが見込まれている。そのため、オフィス賃料も上昇が続く見込みだ。ニッセイ基礎研究所の調査によると、名古屋のオフィス賃料は2020年のピークまで2017年下半期より3.6%上昇すると予測されている。

製造業が好調を維持し続ける限り、名古屋のオフィス市場は安泰であると言えるだろう。

東京のオフィス市場は「借り手市場」に移行

一方、東京のオフィス市場はどう推移しているのか。日本不動産研究所によると、2017年の東京のオフィス新規供給量は約 82 万平方メートルであったのに対し、2018年は155万平方メートル、2019年は136万平方メートル、2020年は165万平方メートルと、大幅な新規供給が見込まれている。2020年に向けたインフラ整備の一環として開発されたオフィスが、2018年以降に順次竣工していくためだ。

これにより、東京のオフィス市場は「貸し手市場」から「借り手市場」へと徐々に移行する見通しである。2018年に竣工される新築ビルは、既存の大型ビルから移転するテナントが順調に入居しているが、移転元となるビルで二次空室が顕在化していく可能性が高まっている。CBREによると、東京のオフィスの空室率は2018年末に2.3%、2019年末には3%近くまで上昇すると予測されている。

ただし、東京のオフィス市場を取り巻く環境はネガティブな要因ばかりではない。昨今、IoTやAI、シェアリングエコノミーといった新たな産業が生まれているため、これらがオフィス市場に新たなイノベーションを起こしていくことが期待されている。また、シェアオフィスや働き方改革などで、新たなオフィスニーズが高まっていく可能性もあるだろう。

「区分所有オフィス®」が長期的なメリットをもたらす理由

そのような中で今、注目を集めているのが「区分所有オフィス」という新しい不動産所有の形である。東京都心にある中規模のオフィスビルを、フロアもしくは部屋ごとに所有することで、リスクを低減しながら不動産資産を保有できる仕組みだ。

自社オフィスとして使用する場合は、自社ビルとして一棟所有するのではなく、必要なスペースだけを購入する。そして、移転する際にはオフィスを賃貸に転用することで、企業資産に変えることも可能なのだ。

収益不動産としては、小規模なオフィスビルを一棟所有するよりも空室が発生するリスクが少なく、長期間に渡り安定した収益を確保できる可能性が高い。また、中規模以上のオフィスビルのため、長期的に高い賃料を維持できることが見込まれる。

これからの東京のオフィス市場を鑑みると、「区分所有オフィス」という形式は、不動産所有において長期的なメリットをもたらす非常に有効な手段となるだろう。

※「区分所有オフィス®」は株式会社ボルテックスの登録商標です

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