地方にオフィスを構える時代「サテライトオフィス」のメリット

(写真=mrmohock/Shutterstock.com)

企業の本社や拠点から離れた場所に設置する「サテライトオフィス」が広がりを見せている。総務省が2017年4月に行った「サテライトオフィス」設置に係る民間企業等のニーズ調査によると、働き方改革に前向きな企業のうち87.3%がサテライトオフィスにも前向きと、関心の高さがうかがえる。サテライトオフィスには、主に「地方型」「郊外型」「都市型」の3種類があり、それぞれに違った特徴がある。今回は、それぞれのサテライトオフィスのメリットを見ていこう。

国と地方自治体が積極的に支援を行う「地方型」

地方型サテライトオフィスは、親の介護で帰省している人や災害時リスクの分散を目的に設置されることが多い。また、地域活性化の一環としても注目されており、国と地方自治体が一丸となり支援を行う動きも出ている。

総務省では、企業が地方で試験的にオフィスを構える「おためしサテライトオフィス」を実施し、地方の企業誘致を後押ししている。すでに多くの企業が制度を利用し、徳島県では最多となる13社が進出を決める結果となった。

大手企業では、サテライトオフィスの立地に求めるものとして「災害リスクの低さ」を挙げているところが多い。これには、地震や水害などの大規模災害に備えリスクを分散しておくことで、被害を最小限に抑える狙いがある。

通勤時間の短縮や育児との両立を支援する「郊外型」

郊外型は、都市部から少し離れたベッドタウンに設置されるサテライトオフィスである。子育てや生活のしやすさから郊外に住居を構える人は多い。しかし、実際に子どもが生まれるとその通勤時間がネックとなり、退職せざるを得ない女性もいる。

結婚や出産を機に仕事を辞めた女性の再就職したい気持ちと、スキルを持った人材を確保したい企業の両方にメリットがあるのが「郊外型」だ。働きたい人にとっては、通勤時間の短縮になるほか、子どもの体調不良などの不測の事態にも対応しやすくなる。

企業側のメリットは、採用コストが抑えられる点だ。都内の中小企業を対象に行った調査では、「募集をしても人材が集まらない」ことを問題と挙げる企業が多くなっている。人材が確保できたとしても、一から育て上げるための教育コストも必要となる。一方、郊外では、説明会を開けばスキルの高い人材が集まるケースが多く、求人や教育のコストを抑えることが可能となる。このように、働きたい人と企業の両方にメリットが大きいのが郊外型といえよう。

違った環境で働くことで業務効率化を目指す「都市型」

本社や拠点とは違う場所で働くことで、視野を広げ業務効率化を目指す目的で設けられるのが「都市型」である。東京メトロには、営業で数ヵ所をまわる合間に利用できる一人用のサテライトオフィスが設置され、2018年6月から運用開始となった。また、キリンビバレッジでは本社近くに「サテライト研究所」を設け、家庭的な雰囲気で発想の転換につなげ新商品の開発を行っている。

子育て世代のために、託児所を併設したサテライトオフィスを設けている企業もある。子連れで働けるだけでなく、同じ状況のスタッフばかりで気兼ねがいらず、職員の満足度向上につながっている。

都市型サテライトオフィスに最適な「区分所有オフィス®」

サテライトオフィスに使用される施設は、タイプによって違いがある。地方型では使われなくなった公共施設を利用するケースが多い。一方、郊外型や都市型では、自己所有オフィスのほかにレンタルオフィスやシェアオフィスが活用されている。

ここで注目したいのが「区分所有オフィス」だ。区分所有オフィスは、東京都心に立地しているビルを1フロア単位で所有する不動産である。都市型サテライトオフィスに必要なのは小規模なスペースであるため、区分所有オフィスと相性が良い。都市型サテライトオフィスの導入を考える場合には、区分所有オフィスの活用も検討する価値があるだろう。

検討してみよう!サテライトオフィス

総務省も推奨する「サテライトオフィス」には、多くの企業がそのメリットに注目している。実際に導入を検討する企業に向けて、支援やサービスも増えていることも追い風といえるだろう。企業のさらなる発展に大きな力となる「サテライトオフィス」。検討してみてはいかがだろうか。

※「区分所有オフィス®」は株式会社ボルテックスの商標登録です。

【オススメ記事】
優れたリーダーに求められる「5つの要素」とは?
こんなに多い日本の100年企業 100年続く秘訣とは?
日本建築、寝殿造り、書院造りなどから学ぶ日本の文化
経営者に資産管理会社を勧める3つの理由――相続を見据えて――
経営者なら知っておきたいESGの視点 長期的に企業価値を高める新しい判断基準

イベントスケジュール