テナントを悩ます原状回復費の高騰。区分所有オフィスという選択

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(写真=Interior Design/Shutterstock.com)

借りていた不動産から退去する際、貸借人が懸念することはいくつかあるが、そのうちの一つが原状回復費だ。オフィスや店舗のテナントの原状回復を行う際、どこまでが回復対象に入っているかというのはオーナーによって異なり、そのことが原因でトラブルに発展する例も珍しくない。そういった事態を避け、円滑に不動産の賃貸借を行うためにも正しい知識を身につける必要がある。

本稿ではオフィスの原状回復費を中心に、トラブルを避けるポイントや、原状回復費という悩みから解放される「区分所有オフィス」について紹介していく。

オフィスの原状回復費が高騰している

近年オフィスの原状回復費は高騰傾向にある。工事会社や内装、立地によっても異なるが、小・中規模のオフィスで平均して5万円程度、規模の大きなオフィスであれば10万円近くか、それ以上かかることもある。3年前は7万円程度が相場といわれていたので、確実に高騰しているのである。一般的に原状回復費は、退去時に敷金から差し引かれることもあり、どれくらいの額が敷金から引かれたのかに注目しない貸借人もいるが、これほどの額ともなると無視はできないだろう。

原状回復の取り決めがトラブルを防ぐ

高騰する原状回復費は、賃貸借に関連するトラブルとも大きく関係している。原状回復をめぐるトラブルの争点は、主に経年劣化や減価償却といった部分になる。民間においてもここを争点としてもめることが多い。これを受け国土交通省では「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」という形で一般的な基準を公開している。

オフィスの賃貸契約といった法人同士の契約においても、上記のガイドラインに準拠した考え方が適用される。同ガイドラインによれば、特約がない限りは、経年劣化した設備の原状回復費用は、原状回復費としてではなく、家賃から補填されるべきであるというように定められている。

ただし、契約自由の原則があるため、法人同士の契約においては最終的に、2者間でどのような契約が締結されたのかということが重要になってくる。トラブルを避けるためにも、事前に契約書を入念に確認し、原状回復費に関する取り決めを明確にしておく必要があるだろう。特に、前述した経年劣化に関係する部分は、曖昧なままに済まさないことを推奨する。

原状回復費の心配がない区分所有オフィス®

前述したように、従来の賃貸借契約の場合はオフィスを移転するたびに原状回復費がかかり、それを発端としたトラブルも少なくなかった。しかし、昨今では、そういった問題を回避するためにも建物の一部だけをオフィスとして利用するケースも増えている。

一つの建物に対して、その一部を小分けにして取引されている物件のことを区分物件というが、区分所有オフィスとは区分物件のオフィス版のことである。1棟のオフィスビルに対して、所有する範囲をフロア単位で自由に選択することができるため、流動性も高く、他社へテナントとして貸したり、売却したりしやすいのがメリットだ。

区分所有オフィスは、使用する区分を借りるのではなく購入するため、1棟を購入する負担やリスクは回避しつつも自由に活用することができる。購入する際には当然多額の費用がかかることとなるが、ローンを払い終えた後には資産として手元に残るため、購入の優位性は言わずもがなであろう。

テナントとして貸し出しを行う場合には資産を増やす手段としても活用できる。管理や修繕に関する費用については、専門の業者で管理してもらうことができるため、突然の修繕で費用がかかるという場合でもトラブルを最小限に抑えられるだろう。

コツコツと積み立て資産額を増やしていこう

区分所有オフィスを利用することで得られるメリットは実に多いが、大事なのは資産を増やすということだ。原状回復費にしても、移転費用にしても大きな費用がかかってしまうことは避けられない。さまざまな場面でトラブルを回避するためにも、区分所有オフィスのような自身の資産となるものに投資し、そこから得られる収益を積み立てていくことが重要だ。

知識武装をせずに投資したり、わからないことをそのままにしたりするのでは失敗は免れない。区分所有オフィスの購入を検討する場合には、専門家に相談したうえで購入に踏み切るのが良いだろう。

※「区分所有オフィス®」は株式会社ボルテックスの登録商標です

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