五輪後も続く?東京都心の再開発のいま

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(写真=kawamura_lucy/Shutterstock.com)

東京では2020年のオリンピック・パラリンピックを控え、新国立競技場や選手村の再開発が進んでいる。また老朽化したオフィスビルの建て替えなども至る所で行われ、さながら建設ラッシュの様相だ。これから東京はどのように変わっていくのか、再開発事情を探ってみよう。

東京は特区による都市再生がめじろ押し

地域や分野を限定して、大胆な規制・制度の緩和や税制面の優遇を行う「国家戦略特区」。政府や東京都などは2018年5月、国家戦略特区の東京圏区域会議を開催し、都市再生プロジェクトに加わっていた歌舞伎町1丁目地区、赤坂2丁目地区、南池袋2丁目C地区の区域計画案3件を了承した。また、品川駅周辺の再開発なども都市再生プロジェクトに追加した。

これにより都市再生プロジェクトは計33となった。税制優遇などを受けられる特区の後押しを受けて、今後、東京圏の再開発は一層加速していくことになるだろう。しかし国家戦略特区に限らず、都心部では再開発が至るところで進んでいる。代表的なものを見てみよう。

2027年まで続く渋谷の再開発

渋谷では、東急電鉄が中心となり渋谷駅周辺を「渋谷駅街区」「道玄坂街区」「渋谷駅南街区」「渋谷駅桜ヶ丘口地区」の4エリアに分けて再開発を進めている。

どのエリアでも高層ビルが建つことが特徴だ。2018年9月には南街区に「渋谷ストリーム」が開業。ホテルや商業施設のほか、グーグル日本法人が入居するオフィス部分がある複合施設だ。また2019年度は渋谷駅街区に渋谷エリア最高となる高さ230m、地上47階建ての「渋谷スクランブルスクエア」が第1期開業予定。渋谷ではこのほかにも段階的に複数のビル建設が進み、再開発は2027年まで続く予定だ。

ビルが建つだけでなく、地下と地上を結ぶ「アーバンコア」と呼ばれる移動空間や、駅の東西を貫く歩行者用通路「スカイウェイ」を設けるなどして、歩行者の回遊性を高める整備も行われる。

東京駅周辺は再開発が密集

東京駅周辺の日本橋・八重洲・京橋(日八京)エリア、大手町・丸の内・有楽町(大丸有)エリアも再開発が密集している。

東京駅東側の日八京エリアでは、重要文化財高島屋日本橋店を含む一帯において「日本橋2丁目地区」が進み、2018年1月竣工の「太陽生命日本橋ビル」を皮切りに、同6月竣工の「日本橋高島屋三井ビルディング」、2019年2月竣工の「B街区(現:高島屋日本橋店)」で完成を迎える。

東京駅西側の大丸有エリアでは、2018年8月に開業する「大手町プレイス」、同10月竣工予定の「丸の内二重橋ビルディング」、2020年9月竣工予定の「丸の内1-3計画」(銀行会館、東京銀行協会ビル、みずほ銀行前本店ビルの一体建て替え)など、多数の高層ビルが建設される。

さらに日八京エリア、大丸有エリアともに、2020年以降も再開発の予定が控えている。東京駅前に250mの超高層ビル、地下にバスターミナルが整備される「東京駅前八重洲1丁目再開発」(2025年竣工予定)、日本一の高さとなる390mの超高層タワーが建つ予定の「大手町2丁目常盤橋地区再開発」(2027年竣工予定)などだ。

約半世紀ぶりに山手線の新駅が誕生

2027年に予定されているJR東海リニア中央新幹線の開業。その始発駅となる品川駅と周辺エリアも再開発が進められている。

特に話題となったのが、JR山手線品川駅と田町駅との間に新駅(仮称・品川新駅)が誕生することだ。新駅の駅舎は2020年春頃に暫定開業し、2024年に本開業となる予定で、設計は世界で活躍するデザイナーの隈研吾氏が担当する。

新駅の開業に合わせて、国家戦略特区のプロジェクトにも追加された駅周辺エリアの再開発も進むことになる。もともと人気の高い品川・田町エリアがさらに活気づくことになるだろう。

東京の建設ラッシュは東京オリンピックまでではない

東京都心で行われる再開発事業をざっと紹介してきたが、これらは一部に過ぎない。ほかにも、有明・豊洲・晴海などのベイエリア、新宿エリア、池袋エリアで大規模なプロジェクトが予定されている。

これらを見てわかるのは、東京オリンピック・パラリンピックが開かれる2020年を目安にした再開発事業は多いが、それ以降もさまざまなプロジェクトが切れ目なく続いていくということだ。

2020年を超えて首都・東京がどのように進化し、魅力を高めていくのか。その変貌を見届けていきたい。

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