最近人気のビオワインって何?オーガニックワインとの違いとは?

(写真=HQuality/Shutterstock.com)

夏は、行楽やイベントで何かとグラスを交わす機会が増えるもの。「自宅にワインセラーを構えて、とっておきの1本で人をもてなすのが楽しみ」という人もいるかもしれない。エコ、スローライフブームの昨今、「ビオワイン」といわれるワインを多く見かけるようになった。ビオワインというと「無農薬」「有機栽培」「自然農法」「無添加」を連想する人もいるだろう。ここでは、「ビオワインがどのようなワインなのか」「よくあるオーガニックワインとどう違うのか」について見ていこう。

有機栽培のブドウを使ったワイン

BIO(ビオ)とは、有機栽培、有機加工食品のことである。日本国内では、有機栽培のブドウを使って造られたワインのことを「ビオワイン」と呼んでいる。フランスでは、化学肥料や除草剤を使わず有機栽培で育てたブドウを使い、自然酵母で発酵させたワインを、「ヴァン・ナチュール(Vin Nature)」と呼んでいる。自然派ワインという意味だ。

なお、日本国内では「ビオワイン」を名乗るに特別な定義や認証はいらない。ワインに「有機」「オーガニック」という名称を付けるなら、農林水産省の定める第三者機関から有機JAS認定を取得する必要があるが、「ビオワイン」はその限りではなく、名乗るのは自由だ。そのため、「ビオワイン」には厳密な定義がないというのが国内での実情だ。一方、EUでは「BIO」もオーガニックの枠組みで捉えられているため、名乗る際にはオーガニックの認証を受ける必要がある。

ビオワインの製法の違い

ビオワインには2種類の製法がある。

1.ビオロジック
ビオロジックとは、いわゆる有機栽培のこと。除草剤や殺虫剤といった薬剤や化学肥料を使用せず、有機肥料のみでブドウを栽培する。遺伝子組み換えや放射線処理も禁止だ。また、EUのオーガニックワインには、亜硫酸塩の使用量について通常のワインをより下回らなくてはいけないという規定があるが、日本国内ではこうした規定はない。

2.ビオディナミ
ビオディナミは、単なる有機栽培にとどまらず、月や星座の運行や引力、潮力などの関係を反映した「播種(はしゅ)カレンダー」に沿って栽培されたブドウを使用するのが特徴だ。また、自然素材由来の肥料を利用するのも特徴として挙げられる。科学的な農法というよりは、スピリチュアルや哲学を反映した農法で、それほど歴史は古くなく1980年代に始まったといわれている。ワインの酸化を防ぐ亜硫酸塩の使用量がゼロもしくは少ないため、早めに飲む必要があるのが特徴だ。

「ビオワインは酔わない」は本当か?

日本でもビオワインを幅広く取りそろえる店が増えるにつれ、さまざまな言説が広がっているようだ。中でも「ビオワインは酸化防止剤の量が少ないため、二日酔いや頭痛にならない」という人もいる。酸化防止剤である亜硫酸塩には、発がん性があるといったネガティブな側面を強調する言説も多い。実際のところ、酸化防止剤の成分はブドウ自身が発酵の過程で発するものだ。

また、揮発性が高いため、生産者は人体に害がないレベルの最低限の量を添加しているにすぎない。国際的な流通に乗るようなワインには、必要不可欠なものでもある。揮発性が高いということは、ワインを抜栓したらすぐに飛んでしまうということだ。アレルギーや頭痛を引き起こす体質の人もいる可能性はあるが、添加物だからといって多くの人はそれほど敏感になる必要はない。「ワインを飲むと二日酔いや頭痛がする」という人は、酸化防止剤の多寡よりも飲み方に気を付けたほうがいいようだ。

作り手のこだわりにも思いを馳せよう

ビオワインを始めとする「自然派ワイン」は世界中でブームとなっている。しかし、実際のところ安定した品質の自然派ワインが流通するようになってから、まだ10年程度しか経っていないのだ。逆に、超高級ワインのロマネコンティのように、わざわざ「自然派」を名乗らなくても、無農薬のブドウしか使わない銘柄もある。流行りものだからといって飛びつくよりも、ビオワイン、自然派ワインとは何かという理解を深め、作り手のこだわりも知ったうえで味わいたいものだ。

【オススメ記事】
優れたリーダーに求められる「5つの要素」とは?
こんなに多い日本の100年企業 100年続く秘訣とは?
地方オフィス市場の現状と展望・東京一極集中の危険性
経営者に資産管理会社を勧める3つの理由――相続を見据えて――
経営者なら知っておきたいESGの視点 長期的に企業価値を高める新しい判断基準

イベントスケジュール