ふるさと納税で被災地支援。「代理寄附」を利用しよう

(写真=PIXTA)

災害の多かった2018年もまもなく終盤に差し掛かり、年末に向かおうとしている。年末といえば、「ふるさと納税」の申込期限だ。皆さんは、今年のふるさと納税はもう済ませただろうか?まだの人は、ふるさと納税を利用した被災地支援について検討してみてはいかがだろうか?その際に、ぜひ利用したい「代理寄附」についてご紹介する。

代理寄附とは?

「代理寄附」をご存知だろうか。2016年の熊本地震の際、茨城県境町という自治体がふるさと納税の仕組みを活用して熊本県への寄付支援を募ったことが最初の取り組みだ。約1億1,000万円の寄付金が集まり熊本県に届けることができた。ふるさと納税の仕組みを活用しているので、納税者は被災地に寄付をすることで、2,000円を超える部分は当然、所得税、住民税から控除が可能だ。

そもそもふるさと納税とは?

2008年に創設され、年々盛り上がる「ふるさと納税」。制度のことを全く知らないという人は少ないかもしれないが、念のためにおさらいしておこう。ふるさと納税とは、「自分の意志で納税したい自治体を選択する制度」のこと。「納税」といっても、正確には寄附だ。自治体に寄附を行った場合、寄附額のうち2,000円を越える部分について、所得税と住民税から原則として全額が控除されるという仕組みになっている。

また、「ふるさと」とついているが、寄附する先は本当の故郷である必要はなく、どの自治体でも構わない。ふるさと納税が人気となっているのは、多くの自治体が寄附してくれた人に対して返礼品を提供しているからだ。たとえば、「1万円を寄附してくれた人には地元産和牛1kg」「2万円を寄附してくれた人には地酒3本セット」といったかたちで、豪華商品を贈ってくれる自治体も多くある。

「どうせ所得税・住民税を支払うなら、返礼品をくれる自治体に対して支払った方がお得」ということで、ふるさと納税を利用する人は年々増えている。

被災地自治体へ直接寄附して支援

ただ、ふるさと納税の本来の理念は、「寄附をすることでふるさとに貢献する」というものだ。少子高齢化が進み、財政が年々厳しくなる自治体が増えるなかで、生まれ育ったふるさとや、お世話になった地域を、離れたところからでも応援したい……そんな気持ちがこの制度の根幹にある。

多くの自治体がふるさと納税を受け付ける際に、「子供の教育」「自然環境保全」「伝統文化の保全」「スポーツ振興」など、お金の使い道を選択できるようにしているのも、ふるさと納税という制度の目的を利用者に知ってほしいという考えからだろう。

どうしても豪華な返礼品に目が行ってしまうが、本当は、ふるさと納税の理念や意義をよく理解したうえで、自分が応援したいと思う自治体を寄附先として選ぶべきだろう。そんなふるさと納税の理念を体現するのにふさわしい寄附先がある。それは、被災地に寄附をすることだ。北陸・北海道豪雪、大阪府北部で震度6弱を観測した地震、西日本を中心に大きな被害を出した豪雨や台風第21号、北海道胆振(いぶり)東部地震など、2018年は、全国各地で次々と大きな災害が起こった年だった。

そのような被災自治体のなかにも、ふるさと納税制度を導入しているところは数多くある。残念ながら返礼品を提供していないケースが多いかもしれないが、大変な状況は報道などで見聞きしていることだろう。ふるさと納税を検討する際は、被災自治体への寄附も候補の1つに挙げてみてはいかがだろうか。

被災して間もない自治体には「代理寄附」がいい

ふるさと納税を通じて被災自治体に寄附をしようと決めたなら、積極的に利用したい制度がある。「代理寄附」と呼ばれる制度だ。災害に遭った後の自治体は復興作業などで非常に忙しく、人手も不足しがちだ。ふるさと納税による寄附は有り難いものの、寄附金受領書の発行など事務作業が大きな負担となってしまう。

その点「代理寄附」なら、被災自治体に負担を掛けずに、寄附金を確実に届けることができる。被災していない代理自治体が、被災自治体に代わってふるさと納税を受け付け、寄附金受領証明書の発行などの事務作業をサポートする仕組みだ。

たとえば、豪雨の被害を受けた岡山県倉敷市に対する寄附については、兵庫県朝来市、茨城県境町、石川県加賀市が代理寄附を受け付けている。代理寄附の導入状況は、いくつかあるふるさと納税関連のポータルサイトや、自治体のホームページに記載されている。困ったときはお互い様だ。被災地の負担を軽減しながら、寄附で復興を応援する「ふるさと納税の代理寄附」を利用してみてほしい。

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