最新のITツールで経営効率化する方法とは?

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(写真=PIXTA)

 最近のビジネスでは、ITをいかに活用するかは企業の規模、業種を問わず重要な経営課題になっています。

 これまでは、マスメディアであるテレビ、新聞、雑誌などを利用した広告訴求は、広告費用が十分に確保できない企業にとって、コストの面で全国を対象にしたマーケティング活動は不可能でした。しかし今では、インターネットの普及でWebサイトを活用し、大手企業と対等に全国に向けて情報発信できる時代です。

 知恵を最大限に活かすことで、戦国時代の織田信長が、尾張の弱小大名から天下を狙える最有力候補に一夜にしてのし上がったような大躍進を起こせるチャンスの時代です。しかし、多くの経営者にとって、スマートデバイス、クラウド、ソーシャルメディア、ERPなど、最近はやりのITの専門用語は、分かりにくく、いざ経営に活かそうともどこから手を付けるのか分かりにくいのではないかと思います。そこで、ITを活用した経営効率化の基本的な考え方について紹介します。

IT活用にまず必要なこと

 ITを活用しようと思って、ホームページで情報発信すれば良いと考えるだけでは、単に車があれば、便利だからと免許もないのに車を購入するのと同じです。IT(車)の導入だけでは、IT(車)を活用できるとは限りません。今までは経営の3要素は「人」「モノ」「金」でしたが、現在はこれに「情報」が加わります。ITの活用とは、この情報をいかに使いこなせるかということにかかっているのです。

 では、情報を活用するためには、どうすれば良いのでしょうか? 車の例で言えば、何を、なぜ、どのようにうまく運ぶと、他社より優位に立てるかと考えることが必要なことと同じです。それによって、車の車種が決まり、差別化に時間が必要なら、どのように車を使って時間短縮をして運ぶかの活用方法を考えなければ、車の導入の効果が最大限に得られません。

 ITの活用も同じで、どの情報を集め、発信するのか、集まった情報をどう分析するか、また、情報をどう加工してそれをどんな手段を使って、効果的に発信するのかを考えなければなりません。

 ホームページが必要と考えて、サイトを立ち上げた会社も多いかと思いますが、サイトを作ることが目的になってサイトができても、それを活用できていない企業が多く存在します。それは、過去の地方自治体が競って作って失敗した「ハコモノ行政」と同じです。

 IT(ハコモノ)の基盤だけが整っても活用したことにはなりません。IT基盤と情報・データ基盤、そしてIT活用の人的基盤が必ず必要です。最後のIT活用の人的基盤というと、ITに関する専門的な知識が必要と思ってハードルが高いと思われるかもしれません。しかし、ITそのものに詳しくなくても、ITに詳しい外部専門家と片言で会話できれば問題ありません。むしろ、ビジネス的に柔軟で多様な視点が持てること、今のビジネスも問題点がクリアに語れることの方がITを活用する上では重要です。

 現在は、ハードウェアやソフトウェアなどのIT基盤もIT業者の資産を共有できるクラウド活用が増加しています。ITスキルも外部専門家を活用することで、簡単に可能な時代です。

IT活用の流れ

 ITを活用するには、以下の流れで検討します。

1.ビジネスの問題点の把握

 ビジネスの問題点、あるいは目標に対する課題を明らかにします。

2.IT導入に関する分析、可能性の検討

 問題点、課題がIT導入でどう解決できるのか、さまざまな視点から分析、検討します。

3.IT導入の目的(ビジョン)・目標を明確化

 IT活用はあくまで手段に過ぎません。IT活用が目的になると、例えばホームページを作るだけで終わってしまいます。ホームページは、作ってからがスタートです。目的は、売上増大、知名度アップ、顧客満足度向上などに定めなければなりません。また、目標として数値を設定します。

4.ITシステム要件定義・構築

 外部専門家と相談しながら、目的遂行のためのIT基盤を構築します。

5.運用・見直し

 ITの活用は、技術の進歩も早いので、常に問題意識を高く持ち現状改善を検討していかなければなりません。生命保険業界の事例ですが、ネット通販に特化することで、業績を短期間に大幅に伸ばした会社が、近年、伸び悩んでいます。その理由は、申し込みがパソコンからスマートフォン経由に変化し、携帯画面の申し込みでは、パソコンからに比べて、画面が小さいため申込み完了までに、時間が数倍かかり、途中で申し込みを止めてしまう人が多くなったからと判明したからだそうです。成功しても、常に問題意識を高く持たないと対策に後れをとってしまうことになります。この企業は、スマートフォンに画面を最適化するとともに、申込みに至るまでの手順(画面推移)も再検討しています。

 こうしたステップを1つずつ踏んでいくことで、一見難解そうなビジネスへのIT活用について、突破口が開けてくるでしょう。

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